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Behind the Scenes vol.17

今回は、ジュニア選手権の帝京大学戦を振り返ります。

この試合のテーマは、”Keep Fighting”でした。東海大学ジュニア戦では、前半の後半や後半の後半に2トライずつスコアを許し、悪い流れを試合中に断ち切ることができなかったことが課題に上がりました。また帝京大学は、フィジカルやセットプレーなど全ての局面で大学随一のレベルを誇り、うまくいかない時間が来ることも予想されました。そのため、どんなことがあっても80分間戦い続け、勝ちきることをこのテーマに込めました。

試合開始から、両チーム共に敵陣22m内に侵入し、トライチャンスを迎えるシーンがありましたが、トライを奪うことはできずに、スコアレスな緊張感のある展開が続きました。
先手を取ったのは明治でした。帝京大学ボールのスクラムにプレッシャーをかけ、相手のハンドリングエラーを誘い、敵陣ゴール前でラインアウトを獲得します。ラインアウトモールはうまく止められたものの、その後テンポよくアタックを仕掛け、1人1人が前に出ることができました。最後は、SO伊藤利江人が帝京大学のDFの上をうまくパスを通し、前半20分にWTB東海隼がトライをあげます。しかし、直後の前半23分に帝京大学のキックカウンターから、ラインブレイク許し、最後はオフロードパスをうまく繋がれ、トライを許し、逆転されます。
さらに、前半27分にはフィジカルの強い相手にタックルを外され、そのままトライを許します。その後、再び帝京大学にチャンスが訪れますが、FL大川虎拓郎のジャッカルでペナルティを獲得し、追加点を与えずに切り抜けます。その後、明治が攻勢に転じ、敵陣ゴール前5mでラインアウトを獲得すると、ラインアウトモールを押し込み、最後はFL大川虎拓郎がトライをあげ、12-14で前半終了を迎えました。
後半開始も勢いにのり、主導権を握ったのは明治でした。後半4分にペナルティから敵陣10mと22mの間でラインアウトを獲得すると、2フェーズ目にWTB海老澤琥珀が抜け出し、そのままトライをあげ、逆転に成功します。さらに、後半11分には敵陣ゴール前でボールキャリアが前に出ることで、帝京大学のペナルティを誘います。このチャンスをSO伊藤利江人がペナルティゴールを沈め、リードを8点に広げます。
しかし、その後は帝京大学がボールを保持し、自陣でディフェンスを強いられる展開が続きました。後半28分には、明治のペナルティから帝京大学がクイックスタートを仕掛け、自陣22m内に侵入すると、そのままの勢いでトライを奪われ、1点差に迫られます。さらに直後の後半30分には帝京大学のキックカウンターからラインブレイクを許し、帝京大学に2連続トライを許し、6点差とされます。
最後には、劇的な結末が待っていました。後半残り10分は、明治がボールを保持しアタックしますが、帝京大学もトライチャンスを迎えるなど、目まぐるしい試合展開でした。さらに、敵陣ゴール前のラインアウトモールも帝京大学に封じられ、帝京大学ボールのスクラムでラストプレーを迎えました。このスクラムにプレッシャーをかけ、ターンオーバーすると、最後はPR檜山蒼介がグラウディングし、1点差に迫ると、コンバージョンキックをCTB蓬田雄が決め、逆転に成功し、29-28で試合終了を迎えました。
この試合は、もちろん細かいところを見れば、まだまだ改善しなければならない点はありますが、何よりも”Keep Fighting”というテーマの中で、80分間戦い続け、夏合宿で勝てなかった相手に勝利したことが何よりの収穫であり、明治がこれまでチームとして取り組んできたことに自信を持たせてくれるような試合となりました。

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