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特集2011:吉田明治、3シーズンを終えて

2012/01/19

日本一を目指す「明治大学ラグビー部、前へ」2011年度 総集編
吉田明治、3シーズンを終えて

 1月15日、八幡山のグラウンドに久しぶりに紫紺のジャージが姿を見せた。
 引退する4年生を送り出す、卒業試合が行われたのだ。全員揃って記念撮影を行ってから、4年生対1年生、4年生対2年生、4年生対3年生の試合がそれぞれ15分ずつ行われ、和やかな雰囲気のグラウンド中で、最後のコミュニケーションを楽しんだ。
 試合後、集まってくださった父兄をはじめとする観客席の皆さんに、溝口キャプテンが挨拶をして、そのあとはグラウンド中央で大撮影大会となり、八幡山との別れを惜しむようにしばらく時を過ごした。

 

(戦績)
今シーズンの公式戦の戦績は、


関東大学ラグビーフットボール対抗戦/2位 
第1戦 vs. 筑波大学 23-17  
第2戦 vs. 成蹊大学 78-0  
第3戦 vs. 青山学院大学 40-12  
第4戦 vs. 日本体育大学 56-0  
第5戦 vs. 慶応義塾大学 18-10  
第6戦 vs. 帝京大学 8-17  
第7戦 vs. 早稲田大学 16-18  
関東大学ラグビーフットボール・ジュニア選手権/ベスト4
第1戦 vs. 関東学院大学 66-14  
第2戦 vs. 早稲田大学 36-24  
第3戦 vs. 帝京大学 11-26  
第4戦 vs. 慶應義塾大学 64-12  
第5戦 vs. 東海大学 36-42  
2ndフェイズ vs. 慶應義塾大学 12-18  

全国大学ラグビーフットボール選手権/ベスト8
第1回戦 vs. 関西学院大学 38-3  
第2回戦 vs. 筑波大学 9-11  

 


 こうして、シーズンを通して、結果を見れば、惜敗したゲームも含めて、特にAチームの粘り強いディフェンスが思い出される。「どんな相手でも1試合、2トライまでに押さえる」ことを目標に、春から積み上げてきたことの結果がそこにはあったのだと思う。主将・溝口、副将・鈴木をはじめコツコツとひたむきに練習してきた選手たち多いのも、今年の4年生の特徴であったようだ。  

 チームは、昨年末の12月29日に全体ミーティングをやって一時解散し、1月10日から集合して3年生以下は、ウェイトトレーニングを中心に練習を行っている。
それをテスト期間終了の2月4日までトレーニングを続けて、5日から2月26日まで解散。新シーズンスタートは2月27日からになるという。 

 吉田監督に今シーズンの感想、4シーズンめを迎える来シーズンへの気持ちを聞いてみた。
──今シーズンはどんなチームでしたか?
「卒業する4年生は、まじめにひたむきにラグビーに取り組んできた選手たちが多い。その実直さがひとつの特徴だったのではないでしょうか。結果だけを考えれば、2点力が及ばなかったというのは事実。対抗戦の早稲田戦も、大学選手権の筑波戦も、2点足りなかったというのが事実として結果が残りました。ただ、スコア的に2点足りなかった。だけど、強化を重ねて、強化すべきことは順調に積み上げて来たシーズンであり、選手とスタッフが一体となって活動してきたチームであったと感じています。今年はとにかくディフェンスの強化を掲げて主として取り組んできました。身体を張ったディフェンス力という面では、おおいに成果があったのではないかと思います。常に対戦相手を2トライ以下に押さえることを目指してきたシーズンでした。溝口、鈴木を中心に、そのミッションを達成すべく、真っ向勝負で戦った。ディフェンス力を持って大きく崩れないチームになりました。それが今シーズンのチームでした」

──来シーズンに向けて、目標は?
「もちろん、大学日本一を目指して進んでいくことに変わりはありません。有望な新入生たちも入ってくるし、今度の最上級生は、私が監督に就任した年に入ってきた選手たちなので4年間、私の元でラグビーをプレーしてきた選手たちです。3年かけて築いてきたベースの部分を基盤として、大事にしながら、さらに得点力をアップできるような施策は打っていきます。1年目、2年目、3年目と確実にステップアップしてきました。チームの強化は順調に進んできていると感じています。来シーズンもいままでのいい部分をベースに、明確になったやるべきことを積み上げていきます。やるべきことはすでに見えていますから」

 

  今シーズンの大学選手権を見ていても、ベスト8以上に名を連ねて勝ち上がっていくチームの監督たちは、時間をかけて強いチームを築き上げてきたように思える。連覇を続ける帝京も「強い」と言われてから現在に至るまでには、それ相当な時間を要している。
 吉田監督は「明治の監督として、ラグビー部の監督として、ラグビー通して学生たちを人間的にも育成していくことが大事であり、責務でもある」と常々言っている。選手たちが大学に行く環境を整える観点から、全員が集まって練習可能な朝の時間帯に活動することもすっかり定着した。そして、来シーズンの合宿、さらに新しいことも取り入れた準備を着々と進めているようだ。だが、全部を一度にはできない。こうした地道な努力を長く積み重ねていった先にしか、日本一というゴールはないのだろうと個人的には思っている。
 来シーズンは新たな施策を掲げて、見るものを魅了するラグビーで、日本一を掴む様子をぜひ見てみたい。

 

(撮影/福田喜一 取材・文/遠藤一樹)