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特集2011:関学に勝利する!

2011/12/19

日本一を目指す「明治大学ラグビー部、前へ」VOL.85
関学に勝利する!
大学選手権1回戦が各地で火蓋を切って落とされた18日、明治は熊谷ラグビー場で関西大学リーグ5位の関西学院大学との対戦となった。負ければ終わりのトーナメント戦、何としても快勝して、勢いをつけて2回戦に臨みたいところだ。快晴のサブグラウンドでアップを終えた選手たちは、額に汗を浮かべてベンチへと向かう。日陰では肌寒さを感じる12月の熊谷で、大学日本一に向けて熱戦が繰り広げられた。
第48回全国大学ラグビーフットボール選手権大会 1回戦
2011.12.18 熊谷ラグビー場
明治大 vs. 関西学院大
○38—3●
前半 後半 得点 前半 後半
4 2 T 0 0
2 2 G 0 0
0 0 PG 0 1
0 0 DG 0 0
24 14 0 3
38 合計 3
前半から相手を圧倒!

 グラウンドに姿を現した選手たちは、落ち着いた様子で準備に入る。スタメンに堀江、秦、小泉らの姿が見えないが、そこには小河、多田、斉藤らが名を連ねている。ディフェンスの精度はどうだろうか、アタックのタイミングはいつも通り行けるのか、などという心配をよそに、開始早々の1分に14斉藤が大きく関学陣をゲインして、ラックから9多田にボールがわたり、多田から7竹内にパスを送り、竹内が相手ディフェンスを突き破りゴール右に先制のトライを決めた。GKも10染山が決めて7−0とした。さらに5分、相手のペナルティから得たチャンスを敵陣でのラインアウトにつなぎ、5日高に入ったボールからモールを形成し、一気にゴールラインを押し切り1石原がトライを決めた。難しい角度のGKは外したが、10染山のキックのアタリはいい。12−0として、さらに攻める姿勢を強める明治だが、ハイパントから関学に攻め込まれるシーンも見られた。しかし、12分にラインで攻め上がった明治は、10染山から大きく左にパスを振って11山中へ。山中がそのままトライを決め、17−0と突き放した。このまま一気に攻めきれるかと思ったが、なかなか攻撃のテンポを作り出せずに時間が経っていった。22分には、関学のペナルティから明治ラインアウトのチャンスを作り、これを得点につなげた。8小河がトライ、10染山がGKを決めて24−0とした。その後も明治がボールを支配しながらゲームを進めるが、得点を取り切ることができないまま前半を終えた。


ディフェンスの精度を上げろ!

 ハーフタイムのロッカールームの様子は、想像の域を出るものではないが、1対1の精度をもっと上げていこうという指示が出ていただろう。ディフェンスが1人で確実に相手を捕らえきれていない場面があるから、必然的にターンオーバーがなかなか生まれない。攻撃のリズムも作りづらいはずだ。今シーズン、最も強化してきたディフェンスをもう一度実践で磨き上げる。そんなミッションを帯びた後半だったのではないだろうか。
 後半が始まった。関学も必死の圧力で挑んでくる。4分、明治のペナルティからチャンスを得た関学は、PGを選択し15小樋山がこれを決めて、24−3とした。シャットアウトは逃したが、まだノートライで押え込むことはできる。気持ちを切り替えて攻める8分、モールからFWが攻め2鈴木がトライ、10染山も見事にGKを決めて31−3として関学の勢いを断ったかに見えた。しかし、小さなミスからピンチを招く。相手のミスもあり、得点に結びつくことはなかったが、関学のスピードある攻めにつながるような時間帯もあった。後半は、9分の22村井を皮切りに20分代に20田川、17楢山、18寺田、19梁が、スタメンに替わって投入されている。替わった選手たちが、ポイント、ポイントで激しいディフェンスを見せて反撃を押しやっていた。32分、相手の攻撃に真っ向からぶつかるかたちで、22村井がこぼれ球をターンオーバーして一人で走り切り、一気にトライを決めた。難しいGKも10染山が確実に決めて38−3。直後に21幸重を投入し最後まで攻め続けたが、もう1本が取りきれないままノーサイドを迎えた。ゲームは圧倒的にボールを支配した明治が制した。


確実に取り切るプレーを目指す

 負ければ終わりの大学選手権、選手たちが充実した気持ちで戦えたことは良かったとしながらも、吉田監督の表情は厳しかった。「PGを決められたが、関西学院も力のあるチーム、ノートライに押さえたところは評価に値する」とこの日のゲームを振り返る。同時に、攻撃のリズムを作りきれなかった点、アタックで噛み合わず攻撃のリズムが出せなかった点などを修正点として上げた。主将の溝口も「後半にペナルティが多かったことで、得点を伸ばしていくことができなかった」と話している。まずは2回戦へと駒を進めた明治。次の対戦相手は、接戦で東海大に勝利した筑波である。試合前から筑波のディフェンス力に着目していた吉田監督は、次の対戦が更なるディフェンス勝負の一戦であることを想定しているようだった。記者からの質問に対して、吉田監督は「筑波に対しては、真っ向勝負でいきます。勝ちたいという気持ちが強い方が勝つことになる」と語っている。この日、ほかの会場で行われていた一戦一戦がまさにその言葉を裏付けるかのように、筑波、慶應が自分たちの持てる力を引き出して勝利を掴んでいる。来週の試合は、多くないチャンスを確実に得点に結びつけるプレーとブラッシュアップしたディフェンスが勝利への鍵となるだろう。

(撮影/福田喜一 取材・文/遠藤一樹)