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レポート「細谷ヘッドコーチ就任」

2010/04/08



 明治ラグビー部の新シーズンがスタートし、およそ1ヵ月が経過。都内では桜が見頃を迎え、新年度も目前に控えた4月3日、明治大学 紫紺館において記者会見が行われた。「2010年度 明治大学ラグビー部 新指導陣 記者発表」。吉田監督の就任2年目に際し、昨シーズンの指導体制をベースにしながら、さらに強力な陣容を整備。明治大学OB、NECグリーンロケッツで手腕をふるった細谷 直(ほそや ただし)氏をヘッドコーチ兼ディレクターに招聘し、さらに強化された新指導陣が発表された。

 会見の冒頭、挨拶を行ったのは中邨ラグビー部部長。「明治大学が建学130周年を迎える2011年、ラグビー部が創部90周年を迎える2012年。この2年間は明治大学ラグビー部にとって、とても大切な年です。その節目に向けて、吉田監督のもとでチームをさらに強化するため、細谷氏を招聘しました」と新指導体制の意図を説明した。
 続いて、吉田監督が細谷氏を紹介した。「ラグビー観、人生観、教育観に通じるものがある人物」と語り、10年にわたる交流があることを明かした。「私が現役の頃から知る人です。いつかは一緒に日本ラグビー発展の為に細谷氏とタッグを組んで活動できることを心の中で深く切望していました。こうしてコーチ陣に加わってもらえたことは、とても心強く思っています」。
 そして今シーズンに対する思いを語った。「明治の矜持を取り戻す——。これを目標に掲げ、昨年、私はラグビー部の監督に就任しました。今年もそれは変わりません。その明治らしさを取り戻すために、新チームではFW強化を最重要ポイントとして位置付けています。そのため、西原コーチにはFWの指導に専念してもらい、黒須コーチとの2人体制となります。BKは変わらず土橋コーチ。いままで同様にスポットでOBのコーチたちも来ます。ここにヘッドコーチとして細谷氏に加わってもらいます。この布陣で、今シーズンも日本一を目指し、一丸となって明治ラグビーは“前へ”進みます」。
 今シーズンの明治は、どのようなパフォーマンスを見せてくれるのか。吉田監督の語る「新生FW」を期待せずにはいられない。吉田監督が考える3つのS、「スピード、ストロング、シンプル」がチームを象徴するキーワードとなるはずだ。
 そして、細谷ヘッドコーチ兼ディレクターが話した。「NECグリーンロケッツの指導者から、母校へと戻ってきました。身が引き締まる思いです。北島先生との思い出も蘇ります」。明治大学へと戻ってきた感想を率直に話した新ヘッドコーチ、明治大学に入り北島監督の門を叩き、大学からラグビーを始めたのだという。これまでの様々な経験も、きっと生かしてくれるに違いない。「昨シーズンまでは社会人が相手でした。これからは学生が相手。今までとは環境がまったく異なります。それでも言い訳は通用しない。全身全霊で明治の復活に懸けたいと思っています」。熱い意気込みを語り、具体的な指導の内容にまで話は及んだ。「ラグビーはFWがすべてと言えます。ブレイクダウン、接点のところで相手を圧倒するFWのプレーが明治には必要。NECでの経験も活かして、強いコンタクトプレーを、シンプルに強化、磨き上げていきたいと思っています」。様々なポイントを挙げながら、指導の目標を話した細谷ヘッドコーチ。「コンタクトフィットネスには強い心が必要。それにはベースとなる強いフィジカルがなくてはならない」という言葉も印象に残った。
「対抗戦優勝、選手権優勝」吉田監督が掲げた頂点に向けて、さらに強力な陣容が整ったことを強く印象づける一日となった。2010年、明治ラグビーは長足の進歩を遂げるに違いない。

(写真/福田喜一 取材・文/田口悟史)