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特集:VOL.26「帝京大学に大敗する」
2009/11/24
すでに多くのメディアで報じられている通り、11月22日に行われた帝京大学との対抗戦6戦目、明治大学ラグビー部は0-56の完封負けを喫した。この大敗に、秩父宮ラグビー場の観客席からも、厳しい言葉と激励が飛び交った。出場した選手たちとチームは辛酸を嘗める思いで、グラウンドを後にした。3勝3敗となった対抗戦は、12月6日の早稲田大学と対戦が迫っている。明治らしい戦いのために、チームは八幡山で再び練習に打ち込む。
試合前のロッカールームには、いつもと少し違った緊張感が漂っていた。この日のゲームキャプテンは、2伊吹。西原主将、山口副主将は怪我で欠場となっていた。外気温が10℃に満たない天候が、一層空気を引き締めているようだった。
「まずリラックスしていますか。しっかりとコミュニケーションをとって、大きな声を出してプレーしていこう。ゲームの入りが大事、最初にボールを持った人間がしっかりと体を当てて、ボールを持ったまま立ってプレーしよう。ボールを大事に」と吉田監督がいつもよりもやや長く話した。
ウォーミングアップでは、19鎌田、10田村らが声を出してチームを盛り上げていく。アップ前のやや固めの緊張感は、コミュニケーションが増して体が温まるにつれて、ほどよい緊張感へと変化していった。試合の時間となり、選手たちはロッカールームからフィールドへと向かった。
明治のキックオフで始まったゲームは、帝京陣内での時間が続いた。明治のディフェンスが、強く当たって帝京のオフェンスに拮抗していた時間帯だ。帝京に多くのペナルティが出た。14分、ハーフウエイラインを越えた帝京陣内での帝京のペナルティでは、10田村がゴールを狙う。惜しくもゴールポスト右に当たって外に落ちた。17分にも、再び10田村がペナルティゴールを狙ったがこちらも外れた。攻防が続くなか、いくつものラインアウトを次のプレーにつなげることができないでいた24分、ラインアウトからパスで左に展開されて帝京7吉田にトライを奪われる。ゴールは決まらず、0-5。トライを奪われたが、所々でいいタックルが入っていた。この後も、ラインアウトからの攻撃でジリジリと押されていく。28分、ラインアウトから右に展開されてトライ、ゴールを奪われ、0-12。31分には、ペナルティからゴールを決められて0-15と離された。35分には、2伊吹が激しいコンタクトで負傷した。37分にも前半最後のラインアウトを取ることができなかった。逆に41分に帝京にトライとゴールを奪われて、0-22で前半を終えた。
ロッカールームでは、それぞれのユニットでコミュニケーションが取られていた。土橋コーチからは「速いテンポだけ考えていこう」と声が飛んだ。「ディフェンスしっかりやって、まず3本取ろう。とにかくボールを動かそう」と吉田監督も声をかけた。選手たちも点差はあったが、後半に反撃できるチャンスがあると考えていた。気合い充分で後半に臨んだ。
後半は、前半の負傷の2伊吹に替わって17鈴木が入ってのスタート。オフェンスの勢いが増してくる帝京に対してよくディフェンスしていた後半の立ち上がり、何とか得点のチャンスをつかみたいところだったが、10分過ぎに自陣でのボール処理から帝京にトライとゴールを奪われ、0-29とされた。
15石丸に替わり21染山が入る。18分過ぎにはスクラムで押し切られトライを奪われ、0-34。この後、9秦に替わり20下村、3小野に替わり18榎が入るが、すでに帝京の勢いを止めることができず22分、24分にトライを奪われ、0-44。この後、4友永に替わり19鎌田が入る。18榎が猛然とディフェンスに行く場面、19鎌田が帝京ディフェンスを引きずってゲインする場面も見られたが、目を見張るプレーも得点に繋がることはなかった。さらに12点を奪われ、0-56の完封負けを喫した。
試合が終わったフィールドには、観客席から厳しい声と激励する声が入り交じっていた。選手たちが悔しさを噛み締めて、ロッカールームに引き上げるなか、18榎はスタンドに背を向けて立ち尽くしていた。明治らしさを見せることのできないまま、帝京大学との一戦は幕を閉じた。
記者会見で吉田監督は「56-0。これが現実です。前半ラインアウトの精度が上がってこなくて、この2週間練習を重ねてきたが、7本やって取れなかった。ペースをつかむことができずに終わってしまった。それがゲームの感想です」と話している。ゲームキャプテンを務めた2伊吹も「ラインアウトに関してうまくいかなかった。帝京の大型フォワードも意識したが、自分の投げるスローイングの精度にも問題があったと思う」と語った。伊吹は頭の怪我の治療のため、ハーフタイムにロッカールームに戻ることができなかった。「治療から戻って、後半を見たところ気持ちが切れてしまっていたところもあった」と話していた。
翌23日、同じ秩父宮ラグビー場で行われた早慶戦は、両者譲らぬ熱い戦いが繰り広げられ引き分けでノーサイドとなった。この結果を受けて、吉田監督は「早稲田にはしっかりとプライドと敬意を持って一戦に臨みたい。試合までは基本的なパス、タックル、細かなところをしっかり練習していくことになる。もちろんラインアウトにも修正と改善を加えていく。そして、週末の帝京大学とのジュニア選手権も大切な一戦と考えている。いずれも最善を尽くして明治らしい魂のこもったゲームをする」と話している。
まずは28日の帝京大学ジュニアとの戦いで、明治らしい戦いに期待したい。そして、来月6日は万全の状態で早稲田との一戦を迎えてもらいたい。































