INFORMATION

吉田義人監督インタビュー「強豪との試合に向けて」

2009/10/21



 日体大、成蹊、立教に勝利して目下関東大学対抗戦3連勝の明治だが、4戦目の慶應戦から、さらなる強豪との対戦が続いていく。いままでの試合での経験が、これからの試合にどのように活かされていくのか吉田監督に聞いてみた。

「我々は先日の立教戦でも大きな収穫を得ることができました。立教は、しっかりとトレーニングされたチーム。そのチームが明治のプレーを研究し、気持ちが充実した選手たちが意思統一してプレーすれば、前半のようなイーブンの拮抗したゲームになる。問題はそのような時に、自分たちのラグビーをやり続け、その中で修正点を見つけて全員で対処すること。立教戦では後半に修正と対処ができた。このことをチームが共有し研鑽してくことで、これからの試合にも多いに力となってくれるはず」と吉田監督は語る。

 確かに拮抗した試合を勝ち取った経験は、今後の試合にも多いに役立ってくれそうだ。監督の話から、拮抗したゲームに勝つということの意味、試合をどう戦ったかということ、いずれもスコアだけを見ていてはわからないものだと改めて感じたのだった。また立教戦には、もうひとつの収穫があった。

「立教戦で確信できたのは、確実に自分たちのものになってきたかたちがあるということ。土台が出来上がってきたということです。いまの我々のチームの一番強いかたちを確認することができた。我々はこれから当たる強豪に対して、自分たちの一番強いかたちで挑むことになります」。

 これがどのような戦術、戦略となってくるのかは、次の慶應戦で見ることができるだろう。しかし、何年も時間をかけて準備を積んでいる慶應に対して、この春からフルタイムの監督でリスタートした明治が、そうかんたんに打ち破ることはできないだろう。吉田監督にさらなる秘策はあるのだろうか。

「秘策ということではありませんが、選手たちには『言葉』をいままで以上に大切にしようと伝えています。僕が就任した当初は劣勢の時に、選手たちの誰ともなく『我慢だ、我慢』という声が上がっていました。しかし、僕がやりたいのは攻撃的なラグビーです。アグレッシブなディフェンスからターンオーバーしてトライを奪えるようなラグビーを目指したい。そのためには徹底してポジティブな言葉を使うことが大事。ディフェンスであれば『集中』という言葉が適切。常に攻めの気持ちでいるために必要なことです。いまのチームには、こうした考えが浸透してきたと実感できる」。

 吉田監督は、こうした変化が、徹底的に攻めの気持ちを持ち続けることのできるチームにつながっていくと考えている。こうした積み重ねが、「自分に勝てる選手」につながるのだと。

「強豪に打ち勝つ強いチームになるためには、劣勢にあっても自分に打ち勝つことのできる選手が必要です。チームは、ここから大きな修正をせずに、細かく修正してこれからの試合に臨むことになります」と吉田監督。

 週末には、ジュニア選手権法政戦が控えている。ジュニアで結果を出した選手たちが、対抗戦に上がってきて活躍するケースも見受けられる。今週も、しっかりと戦い抜いて、翌週の慶應戦を迎えたい。慶應戦は今シーズンのひとつの山場となるだろう。監督の言葉から、チームの整備は着実に進んでいることがうかがえた。

(取材・文/遠藤一樹 写真/福田喜一)